ヱビスビールのテーマソングが流れるコンクリートジャングルの谷間に、なんとも異物めいた光彩を放つシャトーレストラン。

もう何度もつぶやいたというかグチったかもしれないが、以前ワタシは、ココで入店拒否されたことがあって、さ。
いや、ヱビスで待ち合わせてお食事しましょうということになったワケで、急だったから予約して行ったわけぢゃなかったんだけど、ワタシが、というか、その時同行していたソイツが、ワタシでも目を見張るような格好をして来やがって、だ。
「お食事いただきたいんですけどぉ~。」
「何名様ですか?」
「2人です。」
「…。
生憎とただ今満席でございまして…。」
1000年ほど前のコトだけど、その時の風景・空気の色に至るまで、まるで昨日のことのように鮮明に覚えているのだ、ワタシ…。
その時は、結局ウェスティンの中華へ行ったのだが、アレだ。
ソイツは東京在住なのだが、この間「六本木のオーベルジュ・ド・○ルって行ったことある?」と聞いてみたら、「行くわけないぢゃない、ヒラ○ツの経営だから、どうせ大したことないんぢゃない?っていうのが、ボクらの意見よ。」とのたまいやがった可愛げのないヤツなのだ。
その後、「イローゼンの○ルは素晴らしかったケド。あそこはさすが三ツ星ってカンジだったワ」とか付け加えるあたりがもっとイケスカないワケだが、アレだ。
本人は入店拒否のことなんかすっかり忘れているらしいが、それでも「あそこは経営がフォー○ーズだから、行かなくてもいいワ。」とか、これまた可愛げのないことを…。
しかし、アレだ。
ロブションファンとして、せっかくロブションの名前を冠したレストランが近場…この場合、パスポートを持たずに行けるくらいの意味だが、とにかくあるのだから、ムカシのことはムカシのこととして、ちょろんと行ってみようと、斯様に思った次第なのだ。

とはいえガストロノミーへの道は遠く…。
この階段の上にあるレストランは、ひと月前では席が取れなかったのだった…。
これに対して1階の方は比較的取りやすいモヨウ。

内装は王侯貴族のテーブルではなく、ベル・エポックのかおり。。。
メニューもなかなかに庶民的な印象。
メンタマの飛び出るような値段が付く食材は見当たらず、平均的な日本人の嗜好から反れないありきたりの食材だけがミニマムに並べられている。
プリフェクスのコース、おススメのコース、カルトから選べるが、カルトはコースのなかの料理と同じなので、ココも非常に効率重視のメニュー構成だといえよう。
…ちょっと、つまんない。。。
そういうものが食べたかったら、お二階をご予約ください、と、まぁ、そういうことなのだろう。

しかし、甲殻類のジュレの上にウイキョウのピュレを載せたこのロブションらしいこの前菜に、うなる。
やっぱり、ロブションの料理って美味しさの最大公約数であると実感。
これを不味いというヒトは、そうそうはいないだろう。
こういうスープがとれるのは、お二階のレストランがあるからね…なんてことも思ったりして。。。

このリッチなパテも非常によろしい。
海老を使った料理は、そこは冷凍エビの限界と言うか、経営の問題上止むを得ないというか、それが気に入らなければお二階の席をご予約くださいと、そういうことなのだろう。

肉料理は、かの有名なロブションのジャガイモのピュレは是非とも食べてみたかったのだが、それが付いてる国産牛は食べなくても良かったので、豚と差し替えてもらう。
こういうわがままに対応してもらえる…といういか、何の問題もなくそういうわがままを伝えられるという意味で、コトバに不自由しないレストランと言うのはいいわぁ。
楽しさ倍増
しかし、フランス料理を食べに行って、肉料理の選択肢が豚か牛しか無いというのは、かなりサビシイ。。。
特に今の季節はいろんなお楽しみがあってもイイのに…という気がしないでもないが、そういうのはお二階で…なのね、やっぱり。
というか、ミシュランの★★だと思うからイロイロと思うトコロがあるわけであって、パリの★★と東京の★★とはベツモノということで、お店のコンセプトにも「より身近に」とか「肩の力を抜いて」とかあるように、とにかく気軽にちょっと美味しいモノが食べたいと思った時に行くこじゃれた洋食屋、という使い方が正しいのだと思う。
それか、はじめてのフランス料理入門編としては、非常に使いやすいレストランなのではなかろうか…。
ということで、○年ぶりにやっとリベンジ出来たシャトーレストランの一階部分。
次は2階若しくは3階の個室でヒミツの女子会とか狙ってみたいところ…。
そして、帰り際にもらった当日限り有効の割引券でパンを買い女王さまのお土産にしたところ、「やっぱりパンはトーキョーに限るぞえ~!」とのたまっておられた。
バゲットに関しては、いつものウッキーのだって、値段も味も負けてないと思うんだけど、さ
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