本日公開の『そこのみにて光輝く』。
映画評論家と言われる方々からも、かなりの高評価を受けているモヨウだが、ワタシ的に一番心に響いたコメントは、公式サイトに載っているある書店員さんのもの。
「日本映画を諦める前に是非見ていただきたい作品です。」
http://hikarikagayaku.jp/comment.html
先日、某所で日本映画の現状を悲観したトークが繰り広げられた後だっただけに、これはやはり是非とも見てみなければ…感が募る。
でも、ここいらには上映館が無いのだ…
で、ネットで今日の舞台挨拶の記事などあさっていたと、そういうワケなのだが…。
ヴァスコ・ヴァッシレフのヴァイオリン演奏をバックに監督・俳優登壇って…
はひ
ヴァスコ・ヴァッシレフって、10代で世界3 大ヴァイオリン・コンクールを制した、コヴェントガーデン・ロイヤルオペラハウスの第一ソロコンサートマスターの、あのVasko Vassilev さんですよね
なんでえぇ~
そんなん、聞いとりまへんがな
というか、すみません、そんなWorldwideな映画だと思ってなかったモンで…
いやいや、お見それいたしました。
ヴァスコ・ヴァッシレフさん。
今、フジコ・ヘミング&ヴァスコ・ヴァッシレフで来日中なんでございますね。
「モントリオールの次はオスカーの授賞式で…」なんて仰ってらしたそうですが…。
池脇千鶴ちゃんが、あの肉感で背中まで開いたドレスでレッドカーペット…。
大女優の貫録満点ざます
ただ今、激しく妄想中

と、いうことで、気が付いたらサントラをポチッと…
映画のサントラを買ったのなんて、えっと…えっと…えっと…えっと…
あ、久石譲の王さま以来だわ
アレは、オケがイマイチというか、管が良くなかったのよね
もっといいオケでやれば、もっと良かったハズ…と思ったサントラだったわ。
聞いてみての感想はと言いますと、ナンというか、映画のサントラというよりは上質なヒーリング音楽集みたいなカンジ?
癒されます。
厳選された音だけのシンプルな構成ですが、それだけに余白の美的情感の広がりを感じさせます。
映画のストーリーは日本の下層社会を描いたものなのに、音楽はすこぶるノーブル。
そこから、この映画の芸術性の高さを予見できる気がします。
何より、音の一つ一つが極めて上質。
ソロもちゃんと聞かせてくれます。
同一の主題を何パターンにもアレンジしたものが多いですが、だからと言って手を抜いてる感などは全くなく、ホンマモンの音に、つい、心を預けて聞き入ってしまう…。
そんな、映画のサントラ盤にあるまじき、音楽的にも質の高い、α波出まくりの一枚。
そして、やはり特筆すべきはヴァスコ・ヴァッシレフ氏参加の
そこのみにて光輝く~Main Theme featuring VASKO VASSILEV~。
決して楽しいことばかりではない諸々の感情の隙間にじんわりと滲み込んで、切なさと優しさが広がっていくような、心に響く音楽。
こういう、胸の奥がモゾモゾとしてくる音楽には、なかなか出会えない。
それは、楽曲の妙というだけでなく、演奏のクォリティに拠るところ大。
ギター、ヴァイオリン、ピアノと引き継がれていく主題。
静かに、抒情的に、感傷的に、それでいて端正に寄り添う見事なアンサンブル。
最後に出て来る愛のテーマ。
天才ヴァイオリニストとして10歳からモスクワ中央音楽院で英才教育を受け、イギリス最高の王立歌劇場で23歳からコンサートマスター、近年は指揮者としても活躍するヴァスコ・ヴァッシレフ氏。
活動はクラシックの枠に止まらないが、今回は、その正統ド真ん中のクラシック風味で客演。
こういうヒトが1人入ると、それだけで全体の演奏レヴェルも格段に引き上げられる。
これが映画のサントラ版であることを、つい、うっかり、忘れてしまいそうになるクォリティの仕上がりであるのも、宜なるかな、ではあるのだが…。
それにしても、恐るべし…函館市民企画映画。。。
とりあえず、全部で無くていいから、この
11 そこのみにて光輝く~Main Theme featuring VASKO VASSILEV~だけは、ちょっとダウンロードして聞 いてみてください。
着メロにしよっかな…。
ちなみに、今の着メロは魔笛の夜の女王のアリア「復讐の心は炎のように燃えて」だったりする。
これに替えたら、なんかワタシも人間が丸くなったような気がするワ
もう一つ選ぶとしたら、3 SoundscapeⅡ。
寄せては返す波の音を背景に謳いあげる、トランペットとヴァイオリンの、切なくも美しい相問歌。
舞台挨拶の動画があったので貼っておきます。
ねぇ、ホントに分かってる?
そのヒト、大道芸のヴァイオリン弾きぢゃないんだから…
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