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Tuesday, March 15, 2011

がんばれ!お父さんたち

物心付いた頃から、山の向こうには原子力発電所があった。
トモダチのお父さんたちは、そこで働いていた。

学校からみんなでPR館に出かけて行き、原発が出来るまでの道のりやその仕組み、安全性についての映画を見たり、模型の原子炉に制御棒を入れたり出したりして遊んだ。

トモダチのお父さんに引率されて発電所内に遊びに行き、ヘルメットかぶっておっきなタービンをながめたこともある。

そこで働いてるお父さんたちは、みんな誇らしそうだった。


でも、ね。

不安がなかったわけではない。
時々ニュースになるようなアクシデントもあったし、米軍ヘリが原発のすぐ近くに墜落したこともある。
それに、いつの頃からかこの辺りは白血病が風土病と言われるお土地柄になっている。

「いろいろご心配いただくことももありますが、この原子炉を覆っているコンクリートの壁は、放射能をしっかり遮断します。ヘリが衝突したくらいではびくともしませんから!」

PR館で大丈夫なの?と質問するこましゃっくれたガキンチョに、やさしそうな若いお父さんが答えてくれた。


そのコンクリートの壁が、いともあっけなく一瞬にして吹き飛んだ。

ありえへん…。
いったい、そこでどんな恐ろしいことが何が起こっているのか。


とある料理屋さんでたまたま一緒になった、原発推進派の議員さんとの押し問答を思い出す。


「原発は絶対に安心です。絶対に爆発なんかしませんから。」

「でも、チェルノブイリはあんなになったぢゃないですか。」

「日本の原発はチェルノブイリ型とは違います。絶対にあんな事故は起こりません。」

「でも、絶対なんてありえないでしょう? 大地震とか来るかもしれないし。」

「それでも絶対大丈夫なんです! そうでなければ造りません。」


今回の政府対応を見ていて、政治家という人種は想定外の事態というのが全く想定できないという特徴があるのではないかと感じている。
件の議員さんも然り、である。
そして、無意識のうちに想定内の回答を求めて、現場にもそれを要請しているのではないのか?

「揺れましても飛行の安全性には全く影響はございませんのでご安心ください。」

そんな機内アナウンスを繰り返しているような会見。
現実を厳しく見る勇気がないのではないか?

想定外というか、未曽有の大災害に遭遇ているのだ。
人類の英知が原子力発電所を作り出して以来、初めて遭遇している危機なのだ。
現場は、今まで経験したことのない災害に、勇気を奮い立たせて立ち向かわないといけないのだ。

そのこと、わかってる?

そりゃ東電の記者会見も、わけの分かったような分からんような、そんな生ぬるいものだったさ。

でも、ね。

そこに優秀な技術者連れてきて数値がどうのと説明させるよりも、そういう人にはもっと別のお仕事をしてもらうべきだ。
それこそ、記者対応なんて経営サイドに任せておいて、現場をサポートするようなお仕事をしてもらわんとたまったもんぢゃない。

なので、原子炉の構造とか放射線の話とか全く関係のないお仕事してる人がしどろもどろになって状況説明することになったとしても、それは致し方のないことではなかろうか。

いや、目から鼻へ抜けたような事務方のおねぇさんに出て来てもらって、はっきりきっぱり説明してもらってもいいのだが…。

首相の言動についてもいろいろと記事が出ている。
もし、本当にそんなことを言ったのだとしたら、サイテーな指揮官よね。。。という発言も載っていた。
現状を正しく認識できず、ただ死んでも帰ってくるなと命じた一昔前のどっかの国の司令部のようだと思った。

でも、ね。

今はそんなことを言ってる時ではないはず。

勇気をもって現実をシビアに直視し、覚悟を決めないといけない。
そして、今まさに最前線で作業をしている方々に、心からの感謝とエールを送るべきなのではないのか?
さらに、被害を最低限に食い止めるための対策をしっかりやるべき。
それは、発電所内部においても周辺住民についても同じはず。

状況が悪いことは誰の目にも明らかだ。
誰かがそれに敢然と立ち向かってくれている。
トモダチのお父さんみたいな人たちが、必死で頑張ってくれているはず。

ありがとう、お父さんたち。
もうすこし頑張ってください。
家族のために、この国のために。。。

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爛漫日記/日常編」カテゴリの記事

Comments

花園の近くに原発があると、初めて知りました。

時々刻々と悪くなる状況に、今頃になってやっと原発について勉強してます。
危険と知らないわけではないのに、危機感を持たずに生活していた自分が恐ろしいです。

事故現場で作業にあたっている方たちは、放射能を浴びても平気な特別な体を持っているから作業者に選ばれたわけじゃないですよね。
私たちとなんら変わらない体で、精神的にも肉体的にも極限状態での作業でしょう。
そしてその方たちにも家族がいて・・・
考えるだけで胃が痛みます。

と、職場で言ったら、「でも仕事だからしょうがないよね」と、さらっと言われました。
なんか、わきれません。

Posted by: 空 | Tuesday, March 15, 2011 at 21:38

ミクシの日記なんだけど…
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1689828402&owner_id=15437816

Posted by: アマツ | Tuesday, March 15, 2011 at 22:38

fuji空さん

滅私奉公の思想が今でも脈々と息衝いているんですね。
そういう皆さんにこの国は守られているのだと思います。
妻子を殺して主君を助けるお話が歌舞伎とかにもありますけど、結局そうするしか道がないのだったら、せめて心ある主君のためにそうしたいですよね。

あ、公務員なら公僕だから、みなさんのために…ですね。

今回、それで殉職された警察さんや消防さんも大勢いらして、ありがとう!ですけど、でもやっぱり、割り切れないものが残ります。
っていうか、みなさんの側は割りきっちゃいけないよね。

fujiアマツさん

それ、さっきポチッとしてきたhappy01

Posted by: SAKURAKO | Tuesday, March 15, 2011 at 22:43

>今回の政府対応を見ていて、
>政治家という人種は想定外の事態というのが全く想定できない
>という特徴があるのではないかと感じている。

 私もそれは凄く思った。
 どうして上限を決めてしまうんだろうな、って。
 絶対なんて、ありえないのに。


 福島の原発周辺の避難勧告の際に病院の患者さんが取り残されてしまったので、看護師10名の方が残って入院患者さんのお世話をされているという話をニュ-スで見て、複雑な気持ち。
 病院、消防、警察、原発・・・・
 家族の安否さえ不明な状況で仕事を続ける使命感って、月並みだけど、本当に立派だと思う。
私なんてヘタレだから、関西に住んでいるのに、もう精神軟弱ぶりを発揮してしまっている情けなさ。
 
 今回の災害で亡くなられた方々もだけど、
 こういう風になにかあると前線でがんばらなきゃならない人達を、できるだけ減らせるような設備投資とか対応とかして欲しいと思う・・・

Posted by: しゃ-ねい | Thursday, March 17, 2011 at 13:01

fujiしゃ-ねいさん

なんかねぇ~。
7人の総理経験者が一致団結して官邸に乗り込み、「対策を立て直す!」と大喝したら、その後ウソみたいにすべてがスムーズに流れ始める…とか、そんな映画なかったっけ?

原発も津波も、被災現場で必死に頑張ってる人たち、一分一秒でも早い状況の改善を待ってる人たちがいるのに、何が政治判断がまったく分かってないんぢゃないの?って思う。

想定外を想定して最悪の事態を避けるのが政治判断だと思うんだけど、違うのかにゃ~。

Posted by: SAKURAKO | Friday, March 18, 2011 at 12:18

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