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Friday, January 22, 2010

ここいらフレンチの心意気~ル・ヴィオロン・ダングル~

随分前ですが、永遠の18歳のワタシもお誕生日は数年に1回あるということで、お誕生日ディナーに行きましてん。
場所は、幕末の四賢候の1人に数えられる伊達宗城の城下町、宇和島。
お店の名前はル・ヴィオロン・ダングル。

なんかのパクリ?と思われても仕方のないこの名前。
コンスタンさんの★レストランとおんなじ名前なんて、ど~いう了見?
そう思われたって仕方がないような気もするが、クチコミは至ってよい。
東京の有名レストランを引き合いに出して、そこよりもいい!と仰る方までいらっしゃる。

だいたい、クチコミというのは判断基準が人によって千差万別であてにならないことが多いのだが、ひら●つと比べても…というふうに基準を示してもらえると、非常に参考になる。

ということで、行ってみた。

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内装も、どことなくどこかを彷彿とさせる…(笑)≫≫≫どこか

料理もどこかと一緒で、皿数で値段の決まったファブリクスメニュー。
モノによってプラス料金設定がある。

で、初めてのお店だったが、お誕生日だし…ということで、10000円のお任せコースを注文。

ここのお任せの素晴らしいところは、客の好みに合わせてお任せを組み立ててくれるところで、メニューの中からこれは食べたいとか、これは食べられないとか、1人はこれがダメだけどあとの2人はどうしてもこれが食べたいとか、そういう希望を丁寧に聞いてくれること。
一つのテーブルに一つの料理を一緒に出すのは易いが、違う料理を時間を合せて出すのは、厨房の人数が少ないところでは非常に効率が悪いし面倒だし時間かかるし労力大きい。
しかし、フツーにそれをやっているのがスゴイい。
タダモノではない予感…。

メートルともソムリエともギャルソンともなんか違う(笑)おじさんがサーヴィスだった。
で、つい、思っていたことを聞いてしまう。

「コンスタンさんのお店とは、ナニかカンケイがあるんですか?」

「パリへ食べに行かれたりするんですか?」

「パリへ行って1枚の絵も見ずに帰って来るヒトなんですcoldsweats01

おじさん、“この店の名前はど~いう意味やねん!”みたいな聞かれ方はするが、そんなふうに聞かれたのは初めてです、と、なんかすごい嬉しそうだった。
で、結局シェフがファンとかそういう話で、まったく関係はないらしい。

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パンはこれ自家製なのかしら?
全粒粉使用でなかなかよろしゅうございます。

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アミューズとして出てきたトマトのファルシー。
中身はズワイガニとアボガドをマヨネーズソースで和えたもの。
ちゃんとホンモノのキャビアが載っている。
すげー。
なんちゅーボリュームたっぷりのアミューズ(笑)

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アワビのリゾット。
アワビは水煮を使っている模様。
これを生のアワビで作ったらさぞかし美味しいだろうに…と思わないでもないが、リゾットの味は良い。

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フォアグラのテリーヌはイチジクを添えて。
ここいらでこんなフォアグラのテリーヌに出会えるとは…。
ええ、悪くございませんとも!
鮮度的にはどうしてもフランスで食べるフォアグラと比べちゃいかんところはあるが、日本で食べるフォアグラとしては上等でございます。

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お魚はオマール。
アンティチョークやズッキーニという野菜と一緒に、フォンで軽く煮込んである。
上に載っておいでなのは、おトリュフさまではございませんか~!!!
ステキheart01

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メインはジビエが食べたいということでお任せしたのだが、ハトが出てきた。
このハトも、あれだ。
内臓をぬかれて半分に開いた状態で真空パックになっている姿が目に浮かんでくるカンジ。
ソースの中に内臓が紛れ込んでいたりとか、そんなことはない。
付け合わせのキノコが、普通のスライスベーコンと一緒に炒められていたトコロはちょっとガッカリだったけど、でも、それなりにきちんとまとめてある。

ああ、誰かそこいらにテッポー打つ人はいいひんのかいなぁ…。
みかん食べに来るヒヨドリでもなんでも、打ってココ持ってきたらええのに…。

思わず、そんなことを考えてしまう。

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デセールもしっかり。
ちゃんとフランス料理屋さんのデセールでございます。
おまけにプティ・フールまで付いている!

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このお店は、努力している。
イロイロ希望はあるが、これだけのちゃんとした料理をメニュー表に載せているところが、もう、信じられないくらい。
なんたって、ここいらなのだ。
フレンチなんて、殆ど理解されていないお土地柄なのだ。
何時入るか分からないその注文に、常時ハトだのカモだの準備しておくって、そりゃ真空パックになっても仕方がない、というか、そうならざるを得ない。
アワビにしたってそう。

そういうところを最大限譲って妥協して、そのかわり出す料理には惜しみなく手をかけて料理をしている。
ワタシはこーいうレストランが大好きだ。
そりゃ、生のアワビだとか花園山のいのPPとか、旬の材料をベストの状態で使ったらもっといいのに、とは思うけど、お店は経営が成り立たんとあかんしね。
その点で、このお店は非常に誠意ある料理を出している、と思う。
しかも、料理のレベルは決して低くない。
理想を持ってフレンチやってる気がする。

「パスタを出せばいくらでもお客さんが入るのに、とよく言われるんですけど、パスタはフランス料理じゃないですから」

いつの間にか、テーブルの横でよもやま話を始めたおじさんが言った。

そうよ!
パスタなんて、フランス料理ぢゃないわ!
そう言って敢えて楽に稼げる道を断ち、ここいらでフランス料理の看板を掲げるル・ヴィオロン・ダングルの勇気に敬意を表し、今回はちょいとお写真大き目でご覧いただきました(笑)

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Comments

大大昔。渋谷のビストロダルブルにて「鳩」食しました。おこちゃまな舌でしたし、臭い!と、思ってしまいました。それほど印象的でした。いまならどうなんざしょ?ちなみにシンプルなローストだった記憶です。

Posted by: まさ | Friday, January 22, 2010 at 16:10

それって、代々木公園にいたハトだったんぢゃないですか~?
なんちゃって(笑)
ハトを臭いと思ったことはないですけど、ムカシ、毛付でプレザンテされたライチョウを食べたことがありまして、食べたのはプレザンテ出来ないくらい熟したものなわけですがcoldsweats01、独特のジビエ臭というか、苦味というかにちょっとウッとなるも、パルメと合わせたら両方がびっくりするくらい良くなって、驚いたコトがあります。
でも、そんないっぱいは食べられるもんぢゃないとやっぱ思っちゃいましたけどcoldsweats01

Posted by: SAKURAKO | Friday, January 22, 2010 at 18:43

行ったことのないお店ですが、懐かしさを感じますsmile
バターの出し方にも、おフランスの香りがしますデス。

アミューズと、オマールが美味しいそう~lovely

Posted by: 空 | Friday, January 22, 2010 at 21:00

バター、おフランスだったらこの5倍くらいの厚さで出て来そうな気もしますcoldsweats01が、でも、がんばってるでしょ?

アミューズとオマール、良かったデスhappy02
今度ご案内しますので、是非お越しくださいhappy01

Posted by: SAKURAKO | Friday, January 22, 2010 at 21:33

食通のSAKURAKOさんをうならせるだけでもスゴイことです。
真面目な仕事と仕入れは写真で十分わかりました。

トマト~鮑~フォアグラ~オマール~鳩~デセール×2ってすごいボリウム。
私には食いきれません(笑)。

アミューズはサラダ代わりなのでしょう。
しかし、ちゃんとした仕事に加えてキャビアも乗せてるのは立派。
鮑も超高級食材。これをリゾットにするのもすごい。
フォアグラのテリーヌもかなりの分厚さ。
オマールにトリュフは超贅沢だし、この時点で三大珍味が揃い踏みてのも素晴らしい。

これを見て思い出したのは今は無き広尾のエノテカ。
料理の鉄人で坂井シェフに勝ち、一躍有名になった岡部シェフの伝統が残っていた10年以上前は実に美味しかったです。

数ヶ月に一度の土曜日にプラっと寄るのですが5000円のランチが見事。

1.前菜 フォアグラの冷製テリーヌ
2. 魚  すずきのソテー、ブールブラン・ソース
    (たまにエイ OR 鮪のほほ肉のソテー赤ワイン・ソース)
3. 肉 牛ハラミのグリル
4. デセール ブランマンジェ

全てディナーの2/3サイズだから食べられます。

お任せで各料理にグラスワインを付けて貰ったのですが、それがスゴイ。
1. Ch.クリマン(ソーテルヌで二番目の高級甘口ワイン)
2. ムルソー (ちゃんとしたドメーヌ物)
3. ボルドーの格付けCh物でボトルは原価5000円クラス
4. ヴィンテージ・ポートワイン

普通のフレンチなら、ワインだけで5000円以上するはずなのに、マネージャーと親しかった私は
いつも3000~5000円以内だったので、食事と合わせても1万円でお釣りが来てました。

いやぁ良い時代でした。

Posted by: こぶちゃん | Monday, January 25, 2010 at 02:57

>私には食いきれません(笑)。

いや、見るほどにはそんな食べきれないほどぢゃないです。
大丈夫ですって~(笑)

エノテカは行ったことなかったですが、ムカシはランチで5000円も出せば、わりと好き放題出来て大満足なお店がけっこうありましたよね。
どこも段々敷居を高くして行って…weep
でも、その食後酒まで付いて3000~5000円というのは、ちょっと反則な気がするんですが…。
フォアグラにソーテルヌ、ワタシも好きですheart01

Posted by: SAKURAKO | Tuesday, January 26, 2010 at 00:32

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