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Monday, October 09, 2006

周仁献嫂

豪華キャストによる渡台公演DVD、今日は周仁献嫂を鑑賞。

嘉靖年間(1522~1566)の出来事だとか、杜さん一家が厳崇という権謀家に陥れられて、杜文学(周明仁)は辺境へ飛ばされることとなった。
杜文学の奥さん(程青)は、兄弟の契りを交わした周仁(葉少蘭)のところに逃げ込んだのだが、厳崇の弟厳年(曹理)は、周仁を呼び出して、栄達をぶら下げ、杜文学を助けたければ、美人で名高い奥さんを妾によこせと追い詰める。
困った周仁、帰って奥さん(許嘉宝)にそのことを話すと、奥さんは激怒!夫をなじるが、夫の窮地を救うため、自らが身代わりとなって厳年のところへ行き、厳年を刺殺しようとしてはたせず、自刎して果ててしまうのだった。
杜夫人が自殺したとを聞いた王四公(楊志剛)というおいさん、これが杜文学とは旧知の仲で、辺境に送られる前の杜文学にそのことをチクる。
そして、その足で周仁のところへ行き、傷心のあまり腑抜けになった周仁をしこたまぶつのだが、杜夫人が止めに入って真相を知り、杜夫人をかくまうことになる。
辺境へ飛ばされた杜文学はそこで大功を建て、皇帝陛下のお覚えめでたく凱旋、積年の恨みを晴らそうと、厳年一味と周仁を幕営に引っ立ててこさせる。
周仁はもう廃人同様で、歩くのも覚束ない状態なのだが、盟兄の凱旋を知りちょっと元気になるも、杜文学に問答無用で棒で殴られ気絶、そこへ杜夫人を連れた王四公がやって来て真相が露われ、杜文学の周仁に対する誤解は解けるが、周仁は盟兄夫婦を見て、我が妻の既に亡いことに改めて傷心するのだった…。

ストーリー的には、とにかく周仁がふがいないというか、見ていて腹立たしい限りなのだが、そのくせこの周仁役はタイトルロールだけに見せ場・聞かせ所が多いのだ。
なさけないオトコの揺れ動くココロ、妻への想いと自責、その果てに重度のうつ病患者の様態を呈するなど、ジツに演じどころ満載、役者の力量が問われる芝居といえよう。
これを葉少蘭が演じるのだから、た…たまらん!である。
妻役は許嘉宝、葉少蘭のホントの奥さんなのだが、これがまた可愛らしさの中に芯のある声で、このコンビは呂布と貂蝉や梁山伯 と祝英台などでオナジミなのだが、恋人同士の駆け引きではなく、夫婦のあれやこれやというのにも、また違った味があっていいものね。
それでもって、「中国のオンナは強し!」を実感…。
老生の競演では、中音域は楊志剛のほうが好みだが、周明仁の高音域はスバラシイ!!!
惜しむらくは、DVDとは言え、VHSからダビングしたような画質と音声…。

ワタシ的には、葉少蘭が満喫出来てとっても満足な一本。
しかも、杜文学が凱旋して、誤解も解けて、厳年一味が処刑されても周仁の悲しみは決して癒されることなく、狂気を帯びた悲愴な高笑いで幕が閉じるところなど、安っぽい大団円にならず、思わず知らず、ホロリと涙がこぼれてくる。
葉少蘭の演技力だわ~と思う場面。
鎧を着けての派手な立ち回りはないが、ジツに見所の多い芝居なのだが…きっと、こういうのは日本では受けないと思っていらっしゃるのよね、京劇関係の方々…。

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