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2010/03/06

壮絶一羽喰い!山の中の絶品チキン[2007.5.121]
【壮壮甕仔鶏/台湾 烏来】

 中華つながりの関西食べ歩き仲間でもある友人Sから、台湾旅行の日程表が送られてきたとき、3日目のお昼は“桶仔鶏”と既に決定済みだった。
 なんでも、台北在住のお友達が、絶対!とすすめてくれたらしい。
 MRT新店線の終点新点駅からタクシーに乗り、烏來へと向かう山の中にそれはあるらしい。
 いっぺんタクシーを降りてしまうよりは、ちょっと待っててもらってお持ち帰りした方が便利だと言う。

 駅でタクシーに乗り、運転手さんに“桶仔鶏”の字を見せると、「Chicken!」と叫んで親指を立てた。
 わかったわかった、まかしとけ!
 そんな空気をひしひしと感じつつ、タクシーは一路Chicken!へ…ぢゃなくって、烏來へ。

 すぐに街を抜け、それはあたかも奥湯河原をずんずんと行くようなカンジ。
 辺りに人家は見えず、ひたすらグネグネと続く山道…。
 こんなところにどんなチキンがあるのかと思っていたら、峠を越えて少々の辺りで突然車が止まる。

「Chicken!」

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 えっと…。
 桶に入った鶏だっていうんで、ワタシはてっきり、わっぱ飯みたいなもんかと勝手に想像していたのだ。
 いたのに…。

 ほか弁屋さんみたいなお店があって、そこでわっぱ飯を買うことになっていたワタシが一瞬ひるんだことは、いうまでもない。

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 しかも、桶ぢゃなくって甕がいっぱい並んでいる。
 あの甕はいったい…?

 奥ではなにやらわいわいと食事をしている雰囲気が…。
 中に入って行ってなんだかよく分らないけど、威勢のいいおじさんが何か言っている。
 良く分らないけど、とにかく、チキンください!

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 よっしゃ~チキンチキン!

 こんなカンジの雰囲気の中で、甕の前に陣取ったおにーさんによって甕から取り出だされましたるは、五体満足であらせられますニワトリさま~(汗)

 どうやら一甕一鶏で蒸し焼きにしているモヨウ。
 それを、銀色の保温袋?に入れてくれて、その時運転手さんが何かを伝えると、ナニやらアルミホイルに包まれたものも入れてくれた。
 一鶏五〇〇元、ケッコーなお値段だが、お味の程はどうなのかしら…。

 それから烏來のホテルへ着くまでの時間の、長かったこと長かったこと(笑)

 ホテルに着いて、町場で調達しておいたあれやこれやと一緒に早速いただくことに。

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 あんなに長い時間がたったと思ったのに、結構まだ温かいチキン♪チキン♪
 うまい具合にウェルカムフルーツ用のナイフとフォークが使えるわん。

 友人Sが、そのナイフとフォークをワタシに差し出す。

 「はい!」
 「はい?」

 「分けて!」
 「はひ?」
 
 この日本という国に生まれ育って、自慢ぢゃないがニワトリは解体済のモノしか買ったたことがない。
 鶏の解体方法なんて、フランス料理のレシピ本に載ってるのを見たことあるくらい。
 そりゃ、フランス料理屋さんで、ブレスの鶏やらシャランの鴨やら、姿のままで出て来て、チョーネクタイしたおじさんが目の前で見事な手付きで取り分けてくれるのを、うっとりと見つめていたことはあるわよ。
あるけど…。

なんでワタシにそれが出来んねん!

 しかも、フランス料理屋さんでは、こんなあられもない姿では出て来ぃへんし!!!

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 しかし、ワタシたちは、とっても空腹だったのだ…。

 ホテルに着いたのは結構遅い時間…と言っても3時前だが、鶏がお昼ご飯なのだから、お腹はペコペコ状態。
 恨めしそうに閉じられた目、天に向かって無奈を叫ぶようなトサカ…。
 しかし、そのどれもが最早ワタシの食欲のタガの外れるのを押しとどめる抑止力とはならなかった…。

 人間、お腹が空いてたら、普段は絶対越えられないような壁でもあっさり越えちゃったり出来るのね…。

 鳥料理は食べるが、生きてる鳥は鳩くらいの大きさになると見ただけで悲鳴を上げて逃げてしまう鳥嫌いのワタシが、もも肉に喰らいつかんと肛門に突き刺さったその鶏の両の足をむんずと掴むまでにかかった時間は、心の中の大葛藤に反して0・3秒くらいのものだったような気が…。

 しっかり指の先まで付いた足でキュキュキュキュキュ~!っと蓋をされたお腹の中には、ハーブの入った袋が詰められていたのだった…。

 で、その後は、口も利かずに貪るように食べる、食べる、食べる(笑)
 皮はパリパリお肉はジュ~シ~、ほんのり塩味で、口から出て来る言葉といえば、

「いやん!これ美味しい~!!!」

 おまけのアルミホイルは、まっ黄色なサツマイモ。

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 これまた、甘くてチョ~ゼツ美味♪

 なんでも、台湾の山の中には、こんなカンジの鳥料理があるらしい。
 さらにおっきな甕もあったが、どうやら羊もあるらしいので…若しかして羊も丸焼き???

 烏來に近いところには、“桶仔鶏”と書かれたお店もあった。
 何処が一番美味しいんだか何だかはわからないが、とにかく、この鶏は、自分の中の壁を壊してでも食べて後悔はなかった鶏だったと言っておこう。

 もっとも、ワタシのコムスメ的鳥体験の貧弱さからして、この鶏さんは胸肉ともも肉を外して食べるくらいの食べ方しかしてもらえなかったのだが、本来これは、手でバリバリと肉だけでなく骨までも引き裂き、幾つかのパーツに解体してかぶりつくのが正しい食べ方であるモヨウ…。

 あう…。
 次回はもっと、がんばりマス(笑)


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